タヌキおやじの日々の生活 吉村昭「冬の鷹」を読破!!     

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吉村昭「冬の鷹」を読破!!

冬の鷹 (新潮文庫)冬の鷹 (新潮文庫)
(1976/01)
吉村 昭

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前回まで、「陸奥爆沈」「海の史劇」と、戦争物の吉村作品を読んだので、今度は、戦争物ではない吉村作品「冬の鷹」を読むことにした。
江戸時代にオランダの医学書「ターヘルアナトミア」を翻訳して、「解体新書」を生み出した杉田玄白と前野良沢の対照的な人生を書いた作品である。
傑作と言っていいと思う。
小説前半は、「解体新書」の翻訳事業を書き、小説後半は、二人の晩年を書く。
小説前半は、オランダ語について何の知識もなかった時代に翻訳をおこなうことの困難さに考えさせられる。
この二人を含む偉大な先人達がいたからこそ、今の日本の医療を含む科学技術の進歩があるのだと思う。
小説後半は、人の生き方について深く考えさせられる。
翻訳のほとんどを担った前野良沢は、「売名のために学業を行うのではない」という信念のもと、「解体新書」に名前をのせることを拒み、一生をオランダ語の翻訳にささげ、孤高の窮死をする。
対して、杉田玄白は、「解体新書」の刊行を機に、医家としての名声を得、立身出世をしていく。
前野良沢の信念が「解体新書」を産み出し、杉田玄白の機智・機転が、「解体新書」を世に広めたといっていいだろう。
おそらく前野良沢も、栄達をしようと思えば、できたであろう。
しかし、信念がそれをさせなかった。
しかし、信念が「解体新書」を産み出した。
今の総理のように信念がない人は、軽蔑されるが、信念がありすぎると自分の行動を縛ってしまう。
まことに皮肉なものである。
また、本書では、平賀源内や高山彦九郎についても書かれている。
高山彦九郎とは、元祖尊王家みたいな人である。
前野良沢と杉田玄白の対照的な生き方を主として書きながら、これらの人々の生き様も書かれていて、いろんな考えをもった人がいろんな人生を生き、終えたのだなあとしみじみと思ってしまった。
読み終わって思ったけど、やっぱり、ほどほどの信念をもっておいて、杉田玄白のように成功して、枕を高くして人生を終わりたいものだなあ。。。。

自分の評価
★★★★☆80点

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