タヌキおやじの日々の生活 春原剛「誕生国産スパイ衛星―独自情報網と日米同盟」を読破!!     

春原剛「誕生国産スパイ衛星―独自情報網と日米同盟」を読破!!



日本が情報収集衛星をもっていることは、今では当たり前のことになっているが、これは、北朝鮮のミサイル実験に触発されて、打ち上げられたものであった。
その情報収集衛星の打ち上げの経緯について書かれた本である。

内容の紹介(カバーより引用)
『北朝鮮の核・ミサイル問題、中国原潜の領海侵犯・・・・。
激動の国際情勢の中で打ち上げられた「国産スパイ衛星」の機密を暴く!
◎なぜ日本はアメリカの反対を押し切って、独自情報網の構築に手を染めたのか?
◎2500億円超の巨費を投じ、自主開発にこだわった理由は?
◎衛星の能力は、ミサイル発射を監視できるレベルに達しているのか?
◎政府が主張する「多目的な情報収集」に衛星は使われているのか?
 それとも単なる「スパイ衛星」か?
◎衛星から送られてきた写真がまったく公開されないのはなぜか?
◎誰が、どうやって、国民的議論の無いままにスパイ衛星を打ち上げたのか?
◎日米の同盟関係にどのような影響を及ぼすのか?
◎米軍変革に日本のスパイ衛星が果たす役割とは?
   ---など、貴重な証言多数。』

目次
第一章 テポドン・ショック
第二章 二つのアメリカ
第三章 国産断念?
第四章 官邸の決意
第五章 オール・ジャパンの虚実
第六章 予期せぬ難関
第七章 天空へ
第八章 岐路に立つ国産スパイ衛星
あとがき
付録 大野功統・防衛庁長官に聞く
    町村信孝・外務大臣に聞く
    自民党政務調査会「情報収集衛星導入についての提言」
    安倍・防衛懇の報告書(要旨)

アメリカが日本に持たせてはいけないと考えていたものが、核兵器と航空母艦と偵察衛星であったそうな。
アメリカは、核兵器については、今日においても、イラン、北朝鮮に対して厳しい姿勢でのぞんでいる。
また、航空母艦については、やはり、日本海軍の空母機動部隊がアメリカ海軍を苦しめたことを覚えているのであろうか。
しかし、これについても、最近は、容認に傾いているのではないかと思われる。
なぜなら、海上自衛隊は、最近、実質上のヘリ空母を三隻、建造したからである。
ゆくゆくは、海自は軽空母を保有することを考えているのであろうと思う。
偵察衛星については、2003年から打ち上げが始まり、四基の偵察衛星が軌道を周回するようになった。
管理人も当時は、なぜ偵察衛星を所有する必要があるのか分からなかったが、情報をアメリカに頼っていると、アメリカに都合のよいように情報の渡し方を操作されるということらしい。
要するに、自分で情報を持っていないばかりにアメリカの言いなりになってしまうと。
アメリカから情報を渡されるとき、日本側は、外務省、警察庁公安部、防衛庁(現在は防衛省)、公安調査庁、内閣情報調査室とばらばらに渡され、しかも、日本側がアメリカの都合のよいように動くように渡されるとのことであった。
そのため、ノドンが試射される前から、日本側では極秘裏に偵察衛星の保有をもくろんでいた。
そして、ノドンが試射されることを利用して偵察衛星の保有を本格的に検討し始めた。
管理人は、当時は、泥縄的に偵察衛星という話になったのかと思っていたが、そのようなわけではなかったようだ。
偵察衛星の保有を検討し始めた時、一番初めの難関がアメリカであった。
ここらへんは、やはり日本が独立国家ではなく、アメリカの従属国であると言われてしまう一因なのかと思う。
アメリカ側は、日本にアメリカ製の偵察衛星を購入させたいと思い、日本側は、国産偵察衛星を打ち上げたいと考えた。
そのようなわけで、日本では、米国製にするか、国産にするかで議論があったわけである。
米国製を輸入すると、偵察衛星の運用において、制限をかけられてしまう可能性があるが、費用が半額以下で済む。
日本製にすると、制限がないし、国内メーカーの技術開発につながったり、金を国内に落とすことができるが、性能面でかなり米国製より劣るし、費用がかなり高くなるというデメリットがあった。
最終的には、落としどころとして、米国製の部品を一部輸入して、国産で衛星を開発することになったわけだ。
米国側は、アメリカの領土は、偵察しないという制限をつけようとしたが、そのあたりは曖昧な表現で濁したとのことである。
将来的に、揉める原因となる可能性がないわけではないが、そもそも、アメリカ国土を偵察したということがアメリカに分かるであろうか?
打ち上げてみると、様々な事故があったり、不具合があったのは周知の事実である。
これは、ある程度、仕方がないといえよう。
他書で読んだが、宇宙開発評論家の松浦晋也氏は、現在では、すべての人工衛星の軌道が公開されているということで、日本の偵察衛星の軌道も公然となることを政府は知らなかったと述べている。
それを知って慌てて人工衛星の軌道を公開しているサイトにその情報を消させたと。。。。
偵察衛星の軌道がわかっていれば、衛星が上空に来た時だけ、気を付けて、偵察対象のものを隠せばよいからである。
また、松浦氏は、宇宙科学探査を応援する立場にいるので、偵察衛星の開発がそれの予算を圧迫しているとして批判的に述べていた。
ここらへんも、よくよく考える必要があるのだろうなあと思う。
まあ、政府内でものごとがどのように決まるかが分かって面白い一冊であると思う。

自分の評価
★★★★☆70点

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