タヌキおやじの日々の生活 塩野七生「十字軍物語1」を読破!!     

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塩野七生「十字軍物語1」を読破!!

徳島から帰ってきた。
兵庫県の明石城(後ほどブログにアップ予定)によってから新幹線で帰京。
新幹線は、静岡県の豪雨で一時間くらい停まった。
東京駅に着いたら、東北の地震で人がごった返していた。
株価は、大暴落するは、政治は、大混乱だは、あらゆる面でめちゃくちゃな気がする。
西日本は、東日本と較べて落ち付いていたような気がするな。

十字軍物語〈1〉十字軍物語〈1〉
(2010/09)
塩野 七生

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珍しく、単行本で購入する。
吾輩、同じく塩野七生著の「ローマ人の物語」も全巻、単行本で購入している。
ずいぶん、塩野氏と、新潮社になけなしのお金を献上しているなあ。

チェーザレ・ボルジア、ローマ法王、ヴェネツィア共和国、ビザンチン帝国の滅亡、聖ヨハネ騎士団、レパントの海戦、古代ローマ帝国、ローマが滅びた後の地中海世界、と書いていくと、次は、十字軍を書こうという気になるのか。
テオドシウスの城壁を見にイスタンブールまで行った吾輩としては、ビザンチン帝国の歴史について書いて欲しいと思うのだが。

ともあれ、十字軍(じゅうじぐん、ラテン語: cruciata)とは、中世に西ヨーロッパのキリスト教、主にカトリック教会の諸国が、聖地エルサレムをイスラム教諸国から奪還することを目的に派遣した遠征軍のことである。
9・11の時に、ブッシュ・ジュニアが十字軍云々の発言(失言?)をしたことは記憶に新しい。

本巻では、第一次十字軍について書かれている。
第一次十字軍は、1096年~1099年に実施された。
以下、ウィキペディアの記述を改変して記載。
『1095年に、セルジューク朝の圧迫に苦しんだ東ローマ帝国皇帝アレクシオス1世コムネノスの依頼により、ローマ教皇ウルバン2世がキリスト教徒に対し、イスラム教徒に対する軍事行動を呼びかけ、参加者には免償(罪の償いの免除)が与えられると宣言した。
この呼びかけにこたえた騎士たちは途上、イスラム教徒支配下の都市を攻略し虐殺、陵辱、略奪を行いながらエルサレムを目指した。
イスラム教徒の諸領主は一致団結することがなく、敗走するか戦わずして十字軍を通し、1099年に、軍勢はついにエルサレムの征服に成功した。
この十字軍の結果、シリアからパレスチナにかけての中東地域にエルサレム王国などいくつかの十字軍国家がつくられた。』

まあ、本巻での主要登場人物として、ローマ法王ウルバン2世、東ローマ帝国皇帝アレクシオス1世、トゥールーズ伯サン・ジル、法王代理の司教アデマール、ロレーヌ公ゴドフロア、その弟のボードワン、プーリア公ボエモンド、その甥のタンクレディが挙げられる。
イスラム側の主要人物は、諸勢力が多すぎて挙げることが出来ない。
ちなみに、十字軍に参加した、サン・ジルは、フランス南部に領土を持つ人物で、ゴドフロアは、神聖ローマ帝国の家臣(ナナミンは、ドイツ人としている)、ボエモンドは、イタリア南部に領土を持つノルマン人であった。

内容はというと、だいぶ十字軍側に肩入れしたものになっていると感じた。
まあ、イスラム側は、常に団結することがなかったが、十字軍側は、少なくとも戦う段階にあっては団結したので、相対的に十字軍の方を評価しているのであろう。
しかし、十字軍の蛮行については、あまり書かれていない。
「ローマ亡き後の地中海世界」では、イスラム勢力の蛮行についてかなり詳しく書かれているのにである。
ナナミンといえども、書きたくないものについては書かないのではないかと勘ぐってしまう。
カエサルが、人は見たいと思う現実しか見ない、と言ったのと同じように。

東ローマ帝国皇帝については、イスタンブールに行った時に、アレクシオス1世コムネノスという名をたびたび目にしていたので、どんなヤツかと思っていたのだが、本書では、相当に姑息で悪賢いおっさんとして書かれている。
まあ、ナナミン補正がかなり入っている可能性はあるが。。。
後知恵であるが、アレクシオスの戦略として、第一次十字軍に兵力・物資を提供して攻略した後のアナトリア半島を割譲して貰い、シリア・パレスティナの十字軍国家をイスラム勢力への緩衝地帯とすればよかったのではないかと思う。
しかし、アレクシオスは、まったく第一次十字軍には協力しなかったばかりか妨害までした。

文章があまり巧くないなと感じるところは、いつもどおりだが、ローマ人の物語以上に砕けた文章になっている。
多分、このおばさんは、現代日本の若者と話しても話が通じるだろうなと思った。
そこら辺が、学者から敬遠され、ある程度の読者に恵まれている原因かもしれない。

ローマ人の物語ほどの興奮は感じないが、それなりに次の巻を読むのが楽しみになる一冊であると思う。
オススメです。

自分の評価
★★★☆☆70点

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コメント

気になっていた本のレビューありがとうございます
単行本はかさばるので、狭い部屋だと躊躇してしまうんですよねえ

ナナミンが十字軍寄りなのは、世間が十字軍=侵略者としているからその逆張りではと思うのですがどうでしょう
「地中海」も読んでいないので、単なる想像なんですが
  • 2011-08-20 22:26
  • URL
  • クロノクル=ローマの人 #-
  • Edit

Re: タイトルなし

どうもクロノクルさん。

> ナナミンが十字軍寄りなのは、世間が十字軍=侵略者としているからその逆張りではと思うのですがどうでしょう
ナナミンが興味を持ってるのは、ヨーロッパ文明(特にラテン系の人々)なので十字軍寄りになるのかとも自分は思いました。
確かに、世間一般の評価に対するナナミンの反骨精神みたいなものもあるかもしれません。
なにせ、かつての自分を不良少女だったと言う人ですから(笑)

単行本は嵩張りますね、高いし。でも、文庫本が出るのを待てませんでしたorz
  • 2011-08-20 23:27
  • URL
  • tatsunootoshigo #-
  • Edit

結構面白いですけどね

いや、私は逆に、ナナミンは今の世間の一般常識と一致している、と思います。
昔は確かに「十字軍=侵略者」でした。
でもそれは中世でのこと。
今は、「イスラム側=テロリスト」が一般常識ですから、ナナミンも世間の流れに沿っている、と思います。
イスラム側の残虐行為はこれでもかと描き、ヨーロッパ側の残虐行為は必要最小限に抑える、今の欧米の報道と完全に一致します。
これは「不良少女」というより「優等生」です。
だからこそ、今の若者の思想である「イスラム=テロリスト」と一致し、話も合うのでしょう。
戦前、戦中ならともかく、戦後の日本人の特にナナミンはヨーロッパ特にラテン人好きで有名ですからね。
戦後の日本は、戦中までの日本の体制に反抗することこそが、「反骨精神」とされてきたようですしね。
ナナミンの一連の中世の本でも、今の世間一般の常識であるそのナナミンの「イスラム憎し」思想は顕著にでていると思いますよ。
  • 2012-02-22 13:46
  • URL
  • ららら #-
  • Edit

コメントありがとうございます

もしかしたら、現在の世界情勢に対するナナミンの考え方が十字軍物語に反映されているのかもしれませんが、ナナミンが書いているのは、あくまでも中世のことだと思います。
それに、おそらく、欧米の人々はイスラム=テロリストとしてはしたくないのであろうと思います。
内心はそう思っている人が多いかもしれないけど、そうしてしまうと敵があまりにも大きくなってしまいますからね。
2巻、3巻の内容を読むと、決して塩野七生は、イスラムが憎いと思っているわけではないと思いますよ。
  • 2012-02-22 21:33
  • URL
  • tatsunootoshigo #-
  • Edit

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関東育ちの三十路親父です。
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