タヌキおやじの日々の生活 ティム・ワイナー著「CIA秘録 その誕生から今日まで」上下巻を読破!!     

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ティム・ワイナー著「CIA秘録 その誕生から今日まで」上下巻を読破!!

暑い、涼しくならない。
この炎天下に明日は、群馬県の百名城を攻略する予定。

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久しぶりの更新となる。
更新が滞ったのは、ネタがなかったのと、この本を読破するのに時間がかかったからである。
とにかく長かった。。。。
ページいっぱいに字が詰め込んであるのと、ページ数があるのと、内容が難解なので、なかなか読み進まなかったのである。
題名のごとく、アメリカ合衆国の情報機関、中央情報局(以下、CIA)の誕生から現在までを書いた本なのであるが、徹底してCIAをこき下ろした内容となっている。
吾輩は、CIAが有能な組織か無能な組織であるか判断できる材料を持っていないが、日本において情報機関を作るのであれば、CIAのような巨大な組織を目指すのではなく、イスラエルのモサドのような少数精鋭の組織を目指すべきであるというのはよく言われているところであると思う。
情報機関においては、巨大なことが即、有能であることに結びつかないと。。。。
むしろ身動きをとれなくなると言うことであるらしい。

内容はというと、CIAの歴史を書くことになるが、まず、第二次世界大戦中のOSS(戦略事務局)という情報機関を基礎に、大戦後、誕生した。
目的は、第二のパール・ハーバーを防ぐためであったそうである。
しかし、その目的が果たせなかったことは、9・11で明らかになったが。。。。

誕生するや、CIAは、共産諸国に浸透すべく、東欧諸国の亡命者を鉄のカーテンの向こう側に落下傘降下させる作戦を開始する。
しかし、作戦の情報が漏れていて生き延びられた工作員は、1割以下だったようだ。
一連の作戦で犠牲になった工作員は、数千人に上るらしい。
ものすごい数である。
工作員の潜入というと、我が国においては北朝鮮の工作員を思い浮かべるが、どこも似たようなことをやっているのだなあと思った。
北朝鮮の工作員の話を初めて聞いたときは、今時、そんなことをやってる国があるのかと思ったが、平和ぼけした日本人の考えであったのかもしれない。
韓国の映画「二重スパイ」で、北朝鮮に潜入させようとしていた工作員のチームが二重スパイによる情報漏れのため、全滅する場面があったのだが、それを思い出した。

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この映画もすごくマニアックな映画でした。

と、CIA秘録の話に戻ると、次にCIAは、第三世界においてすこしでも社会主義的・共産主義的な傾向のある為政者を転覆させる工作を始める。
その結果、ある国においては、とんでもない残虐な独裁者が統治することになったり、ある国においては内戦状態になったりとしっちゃかめっちゃかになったと。。。。
本書では書いてなかったと思うが、旧ソ連の提唱したドミノ理論に対抗したものと考える。
アメリカとしては、第三世界の国々が共産化するのが恐怖そのものであったのであろう。
だから、第三世界の国々の民衆の民意より、自分たちと関係が深い独裁的な為政者が統治することを優先させた。
しかし、こうした行動は、イランやキューバにおいては、アメリカに対する反作用として返ってくることになる。
それに、ちょっと前まで、ネオコンと呼ばれる人々が、民主主義を広めるということを使命みたいにしていたが、独裁者たちを支援していた過去を考えるとえらい自己中心的だと感じるのである。

それから、朝鮮戦争におけるCIAがなんの情報も持ってなかったことや、情報分析に失敗したこと、キューバにおける秘密工作の失敗(ピッグス湾事件など)、ベトナム戦争における活動、イランコントラ事件、ビンラディンに対する工作、湾岸戦争、イラク戦争における活動などについても書かれている。
詳しくは、読んでもらいたい。

あと、日本におけるCIAの活動についても書かれている。
概ね、日本においては、CIAは成功していたのではないかと思う。
日本人の従順さのためか、防諜意識の欠如のためか分からないが。
一つ目は、有末精三元陸軍中将を使った中国共産党に対するスパイ工作、二つ目は、自民党に対する資金供与、三つ目は、経済大国となった日本への経済・産業に関するスパイ工作である。
有末中将については、佐藤優もどの本であったか忘れたが書いていて、まあ好意的に書かれていた。
有末は、参謀本部第二部長であった敗戦前から諜報関係資料を秘密裏に回収しており、戦後になりこれらをマッカーサーのもとで諜報を担当していたチャールズ・ウィロビー少将に提出して、戦犯を回避したと。。。
そして、共産主義者に対する諜報網を作ることをウィロビーに約束したが、嘘やでっち上げによる資金集めにすぎなかったと。。。。
また、CIAの記録によると有末とその部下は在日中国共産党員に情報を売っていたとされている。
まあ、目端の利く、悪く言えば、小才に長けた人物であったのであろうと吾輩は思う。

イラク戦争の開戦口実となった大量破壊兵器の有無については、記憶に新しいが、要するに、ブッシュジュニアが、望んでいた情報を提供したと言うことではないかと思う。
情報機関というのもツライ立場にある組織だなあとも思った。
大統領に都合の悪い情報を提出すると読まれないし、かといって、提出した情報が間違っていたら、袋だたきに遭うわけである。

と、著者は、CIAの無能ぶり失策ぶりを延々と書いてきたが、それに対する対処法については、最後に申し訳程度に書いているに過ぎない。
ある国について情報を集め、その国の為政者の意図を知りたいなら、その国の言語を解する者を増やし、その国の文化・歴史について理解を深め、その国の人々とコミュニケーションを取れるようにすることであると。。。
太平洋戦争中、日本は、英語を敵性語として学ぶことを禁じたのに対し、アメリカは、反対に日本語を話せる人間を増やしたことはよく知られているが、さらにそれを質的に量的に強化せよと言っているらしい。
あと、はっきりは書いてなかったが、文脈から、秘密工作(謀略とも言う)を本業とせず、情報収集・分析を本業とすべきだとも著者は考えているのではないかと思う。

戦後、冷戦下、対テロ戦下において、どのように諜報活動・秘密工作が行われたかを知る一助となると思う。
しかし、判断材料として本書だけに頼るのは危険であると思う。
いろいろな角度から判断したいものである。

自分の評価
★★★☆☆50点

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コメント

ごくろうさまです

その本で印象に残っているのは、著者や証言者の罵詈雑言なんですよね
そんな罵り方があるのかと、感心しました(笑)
日本人が書くと、生真面目な表現になりすぎて主義者じみてしまいます

日本人への工作はどうだったのでしょうかねえ
確か、児玉や有末には金だけパクられただけと書いてあったような・・・
もともと戦前からアメリカ文化が好きだったりしますから、表の援助の方が功を奏した気がしますね
  • 2011-09-19 22:49
  • URL
  • クロノクル=ローマの人 #-
  • Edit

Re: タイトルなし

クロノクルさんもすでに読まれてましたか。
さすがですね。

> その本で印象に残っているのは、著者や証言者の罵詈雑言なんですよね
そうですね~、著者が、ジャーナリストなので、暴露本に近くなっているのではないかと思います。
基本、分析とか教訓とかそれから導き出される方策とかはないですね。
それはそれでよいのかとも思いましたが。

> 日本人への工作はどうだったのでしょうかねえ
有末については、あまりよく書かれてなかったです。
秘密工作に関することだから真実は明らかになることが少ないだろうし、実際のところ、どうなのか判断はできかねますね。
> もともと戦前からアメリカ文化が好きだったりしますから、表の援助の方が功を奏した気がしますね
そうですね、結局、秘密工作よりも、正々堂々と援助したことの方が効果を発揮したような気がします。
  • 2011-09-20 01:07
  • URL
  • tatsunootoshigo #-
  • Edit

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Author:tatsunootoshigo
関東育ちの三十路親父です。
今は、関東に住んでいます。
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座右の銘は、
「はやきこと風の如く、
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 攻めること火の如く、
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