タヌキおやじの日々の生活 塩野七生「ローマ人の物語3-勝者の混迷」を読破!!     

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塩野七生「ローマ人の物語3-勝者の混迷」を読破!!

桜が開花しはじめた。
今年は遅かったのかな。
ここで一句。

ひさかたの 光のどけき 春の日に
    静心(しづごころ)なく 花の散るらむ

            紀友則

ローマ人の物語〈3〉― 勝者の混迷ローマ人の物語〈3〉― 勝者の混迷
(1994/08)
塩野 七生

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このところ、一週間に一巻のペースでローマ人の物語を読み進めている。
ハードカバー本は、15巻あるから、このペースだと、4ヶ月くらいで読み終えるなあ。

この巻では、紀元前140年くらいから紀元前60年くらいまでのローマの歴史が書かれる。
ポエニ戦争が終結してからユリウス・カエサルが登場するまでの期間である。
ポエニ戦争に勝利して急激に領土を広げた古代ローマは、様々な社会問題を抱えるようになる。
貧富の差の拡大、無産市民の増加、市民兵の質の低下、ローマ市民権を持たない同盟都市市民の不満増大などである。
そのような中、危機を感じたグラックス兄弟は、護民官となり、政治を民衆主体としようとする改革を進めようとする。
しかし、例によって、既得権益層の反発を受け、挫折に追い込まれる。
そして、次に、軍人マリウスによる改革がなされる。
マリウスは、執政官に就任し、軍政改革を行い、一応の成果を収める。
その後、同盟都市市民がローマ市民権を求めて反乱を起こす。
結果として、ローマは、ローマ市民権を拡大する政策をとる。
スパルタクスの反乱が起きる。
続いて、スッラの独裁政治。
スッラは、グラックス兄弟、マリウスら民衆派に対する閥族派に属し、元老院を主体とする今までの政体が続くように反動改革を行う。
そして、スッラは死に、スッラ門下のポンペイウスが台頭する。

ナナミンは、グラックス兄弟のように非業の死を遂げるが、マイルストーンを打ち立てることができたのが幸せなのか、スッラのように結局、為したことは無意味だったが、畳の上で死ぬことができたのが幸せなのかと問いかける。
思えば、日本史においても、江戸時代、徳川幕府においては、様々な改革が行われた。
徳川吉宗による享保の改革を始めとして長期的に見れば、そのほとんどが失敗であった。
唯一、改革とは呼ばれないが、田沼意次の政治は、方向性としてはあっていたであろうと思われる。
江戸時代は、商業が発達し、商人が力を持ち始めていたので、農民から税金を取り立てるのではなく、商業で税金を取り立てるべきであったし、商業をさらに興隆させるべきであった。
しかし、家康以来の重農主義をとる徳川幕府は、滅亡まで重商主義に転換することができなかった。

一方、古代ローマにおいては、敗者を同化させたのがその起こりであったから、様々な抵抗はあったが、結局は、ローマ市民権を拡大する方向に進んだ。
また、民族の性質として冗長性があったのであろうか、ケースバイケースの対応をすることが古代ローマの強みでもあったように感じる。

本書の一連の改革について読んでみると、現在の日本が直面している危機についても思いが及ぶ。
現在の日本は、高度経済成長という大成功を収めた直後であるわけである。
ものづくりの技術力で成功したからそれに自信を持っていたが、新興国の追い上げを食らって、自信が揺らぎ始めているところな訳である。
吾輩としては、苦しいが、消費税を上げるのも必要であろう。
それ以上に、産業構造の転換をしなければならないであろうと思う。
具体的には、うま味がなくなってきている家電などの産業は統廃合を行い、浮いた資金、人材をスマートグリッド、ナノテク、バイオなどの新産業に投入するべきではないかと思う。

ともあれ、今の日本がどのように改革すべきなのか考える上で参考になる章である。

自分の評価
★★★☆☆60点

次巻の記事
塩野七生「ローマ人の物語4-ユリウス・カエサル-ルビコン以前」を読破!!
前巻の記事
塩野七生「ローマ人の物語2-ハンニバル戦記」を読破!!
1巻の記事
塩野七生「ローマ人の物語1-ローマは一日にして成らず」を読破!!

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