タヌキおやじの日々の生活 浅田次郎「日輪の遺産」を読破!!     

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浅田次郎「日輪の遺産」を読破!!

日輪の遺産 (講談社文庫)日輪の遺産 (講談社文庫)
(1997/07/14)
浅田 次郎

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浅田次郎の「日輪の遺産」を再読した。
悲劇と喜劇が混ざったような小説である。
「憑神」と同じで、日本人の美意識を書いた小説である。

あらすじはというと、陸軍参謀の真柴少佐と主計将校の小泉中尉が、終戦間際に帝国陸軍がマッカーサーより奪い取った財宝を、日本の将来のために隠す任務に就くことから始まる。
それと並行して、戦後何十年もたって、年老いた真柴少佐の死に際にたまたま居合わせた丹羽と海老沢の二人が、財宝にまつわる真相を明らかにしていくところからも始まる。

財宝を隠す作業に携わった女学校の生徒たちが、日本の将来のために自殺をしてしまう場面があるのだけど、浅田次郎は、全体のために個が犠牲になるという日本人の美意識を書きたかったのだと思う。
特攻隊も、そうだけど、実際は、自ら志願する人や、その場の空気で仕方なく行かされる人や、いろんな人がいるのではないかと思う。
現実は、そう美しいものではないのではないか、そのように思った。

また、現実に存在した5人の将軍がマッカーサーの財宝を隠すことを命じるのだが、その5人の将軍も様々な最期を遂げたのだなあと思った。
浅田次郎は、元自衛隊員なので、旧軍の将軍に対しては好意的である。
一般的な自衛隊員としては、やはり軍人が大手を振って歩けた戦前の日本軍に憧れがあるのであろうか。
その点、旧軍で下級士官だった司馬遼太郎や山本七平などが旧軍の将軍たちについて辛口なのと対極にあると思う。
それに、浅田次郎は、自衛隊がGHQによって設立を命じられたという経緯からか、マッカーサーについても好意的である。

しかし、将軍たちが自ら命を絶ったことは、戦争責任からすると当然かもしれないが、手足となる軍人や女学生が犠牲になるのは、やるせないなと感じる。
ともあれ、ミステリーとしては非常に緻密に構成されていて、読者を引き込む展開がある。
それに、登場人物の心理描写が面白可笑しく書かれていて、飽きさせない。
ミステリー好きな人に最適な本だし、浅田次郎が好きな人は必読である。

★★★☆☆70点

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2012年7月18日改訂。

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