タヌキおやじの日々の生活 塩野七生「ローマ人の物語13-最後の努力」を読破!!     

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塩野七生「ローマ人の物語13-最後の努力」を読破!!

昨日、群馬の館林では、最高気温37度を記録したとのこと。
考えられない暑さである。

ローマ人の物語 (13) 最後の努力 ローマ人の物語 (13) 最後の努力
(2004/12/22)
塩野 七生

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本巻では、紀元284年から紀元337年までのローマ人の諸行が書かれる。
第一部が、「ディオクレティアヌスの時代」、第二部が、「コンスタンティヌスの時代」、第三部が、「コンスタンティヌスとキリスト教」という構成になっている。
前半の主人公は、ディオクレティアヌス帝であり、後半の主人公は、コンスタンティヌス帝とキリスト教と言ってよいだろうと思う。
三世紀初めから中頃と違って、この頃は、ローマ帝国は落ち着きを取り戻す。
ディオクレティアヌス帝が、テトラルキア(四頭政)という政体を取ったからである。
つまり、帝国を四分割してそれぞれの地域に正帝または副帝を任命し、防衛させた。
国を守ることだけを考える場合は、軍管区制を取った方が、効率的だ。
実際に、日本陸軍でも明治初期は、鎮台と言って、一種の軍管区制を取っていた。
しかし、日清戦争前までには、外征できるように師団制という編成に変わった。

しかし、分割した結果、軍及び官僚組織が肥大化し、帝国の財政を圧迫し、民衆が苦しむ結果となった。
そして、ディオクレティアヌス帝は、財政を立て直すために様々な改革を断行するのだが、無理に無理を重ねた結果、かつては非常に冗長性が高く流動性が高かったローマ社会が、まるで共産主義国家のようになったと。。。(ある歴史学者の言葉)
この辺を読んでいると、古い衣服を着続けて、やぶけて繕ったらまた別のところがやぶけてまた繕いということを繰り返しているような印象を受ける。
時代を経るにつれて、人も組織も変質していくものだが、ローマ帝国も例外ではないのである。

ディオクレティアヌス帝が在位していた間は、機能した四頭政だが、退位した途端、機能しなくなる。
ディオクレティアヌス帝が在位していた頃は、彼がトップであり、他の正帝及び副帝も基本的には彼の指示に従っていたが、誰がトップか分からなくなると互いに牽制し合ったり、争ったりし始めたからである。
やはり、トップが何人もいるというのは、制度として問題があったのである。

そして、ディオクレティアヌス帝退位後の混乱を収めたのが、コンスタンティヌス帝であった。
彼は、はじめてキリスト教の信教の自由を認め、その優遇措置を取った皇帝として有名である。
キリスト教徒からはマーニュス(偉大な人)の名で呼ばれる。
そりゃそうだろうなあと。。。彼がいなかったら今のキリスト教はなかったかもしれないんだもの。

最後に、ナナミンは、なぜ、コンスタンティヌス帝がキリスト教を公認し、優遇措置を取ったかということについて言及している。
ローマ帝国では、あくまで皇帝は人間の子であり、元老院とローマ市民と軍団の支持が必要であった。
このことは、実力がないと支持を得られないので、実力主義という面で非常に有効であった。
しかし、帝国末期にもなると、前巻でそうだったように、皇帝と民衆の近さから些細なことで皇帝が殺されてしまう事件が頻発する。
そこで、コンスタンティヌス帝は、帝位は神から与えられたものだとするためにキリスト教を公認したと、あくまでもキリスト教を道具として利用したとナナミンは考えているようだ。
いわゆる王権神授説と同じ考えである。
しかし、吾輩から見ると、その時点でローマ市民内のキリスト教徒の絶対数は少なく、その説は無理があるのではなかろうかと思ったのである。
単に母親がキリスト教徒だったから、幼少時よりキリスト教にシンパシーを感じていて、キリスト教を普及させたいがために公認して、優遇したのではなかろうかと思う。
おそらく、コンスタンティヌス帝といえども、彼の死後、あんなにキリスト教が普及するとは想像できなかったと思うのだ。

ともあれ、ミラノ勅令やニケーアの公会議といったキリスト教にとっては非常にうれしい重大事件が起こった時代を書いた巻であり、非常に読み応えがある。
ナナミンは、ここから中世が始まると言っているのでイヤ~な感じもするが、西欧史を知る上では、知らないといけない事件を扱った巻である。

自分の評価
★★★★☆75点

次巻の記事
塩野七生「ローマ人の物語14-キリストの勝利」を読破!!
前巻の記事
塩野七生「ローマ人の物語12-迷走する帝国」を読破!!
1巻の記事
塩野七生「ローマ人の物語1-ローマは一日にして成らず」を読破!!

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