タヌキおやじの日々の生活 塩野七生「ローマ人の物語14-キリストの勝利」を読破!!     

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塩野七生「ローマ人の物語14-キリストの勝利」を読破!!

日によって気温の差が10度くらいあるのか。
えらい気温差である。

ローマ人の物語 (14) キリストの勝利ローマ人の物語 (14) キリストの勝利
(2005/12/27)
塩野 七生

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本巻では、紀元337年から紀元395年までのローマ人の諸行が書かれる。
第一部が、「皇帝コンスタンティウス」、第二部が、「皇帝ユリアヌス」、第三部が、「司教アンブロシウス」という構成になっている。
目次を見て、一番始めに感じるのは、第三部の題名が、司教アンブロシウスとなっていることである。
今までは、部の題名は、時の皇帝の名などが付けられることが多かった。
しかし、第三部の時代は、皇帝が、始めは、複数人、後半は、テオドシウスであるにも関わらず、司教の名が題名となっている。
本巻の題名も「キリストの勝利」であり、裏を返して読めば、「ローマ・ギリシア教の神々の敗北」なのである。
そして、キリストの勝利を導いた一人が、司教アンブロシウスなのであった。
キリストの勝利とは、キリスト教がローマ帝国の国教となり、他の宗教を信じることが禁止されたことを意味する。
ナナミンを始め、古代ローマの研究者たちは、ありとあらゆるイフ(IF)について述べる。
あそこで、ああしていれば、キリスト教は、今日のような繁栄はなく、キリスト教とローマギリシアの神々が混在する形になっていたであろうなど。。。である。
しかし、7世紀になって、中東で、同じく一神教のイスラム教が勃興して、爆発的な広まりを見せたことを考えると、キリスト教が広まったことは、必然ではなかったかと思う。
キリスト教が広まったのは、おそらく、帝国の凋落、北方蛮族の侵略などで、将来に対する不安が高まり、世相が暗くなっていたことと関連していると思う。
今日現在でも、新興宗教が信者を獲得する際には、人の恐怖や不安を煽って、その弱みにつけ込むことが多いと思うからだ。
それに、ローマギリシアの神々よりキリスト教の方が、不安を抱える民衆の心に受け入れやすい教義を持っていたことも一因かと思われる。

ともあれ、題名の通りだが、前半の主人公は、コンスタンティウス帝であり、中盤の主人公は、ユリアヌス帝、後半の主人公は、司教アンブロシウスと言ってよいだろうと思う。

先ず、コンスタンティウス帝。
似たような名前なので間違えやすいが、コンスタンティウスは、コンスタンティヌスの次男である。
粛正や処刑、数々の幸運の結果、帝国唯一の皇帝の座を得た。
本巻を読むかぎり、慎重だけれども、視野の狭い人間であったらしい。
考えに考えた末に実行した行動がことごとく裏目に出ているからである。
内戦を起こしたあげく、敗れた敵側のローマ軍の背骨となる人材を処刑したので、ローマ軍は、相当に弱体化してしまった。
まあ、父親のコンスタンティヌスと同様にキリスト教優遇政策をとったので、キリスト教にはよかったが、性格は陽のものではない。

次に、ユリアヌス帝。
この人は、キリスト教に染まっていく帝国において反動的な行動を取った人である。
キリスト教徒からは、背教者と呼ばれている。
ここらへんは、本巻の中で楽しく読めるところなのではないかと思う。
おそらく、ナナミンもこの辺りは、筆が進んだのではないかと。。。
しかし、理想主義者の側面が大きかったのではないかと思う。
もう少し、現実に即して、まあ、長いものには巻かれろ的な考えで物事を進めていたら、もう少し違った展開があったかもしれない。
本巻の中では、最も魅力ある人間に書かれている。
世の中の動きというのは、ただ単純に一方向に進むものではない。
正動(?)と反動を繰り返しながら、収束していくものと考えてよいと思う。
反動の例では、明治維新では、戊辰戦争で賊軍となった人々などが挙げられるのだが、彼らが愚かの一言で片付けられるかというと、そんなに歴史は単純ではない。
世の中は、完全な合理的ではないのだ、中途半端な合理的であると言えよう。

そして、最後に、司教アンブロシウス。
この人は、ローマ生まれのローマ人であった。
ナナミン曰く、狂信的では全くなかったと。。。。政治家であったと。。。。。
狂信的ではない政治家によって、歴史が決定されたというのは、ある意味当然すぎる程に当然だと感じた。

そして、次巻はとうとう、最終巻である。ローマ帝国の終焉が書かれる。

自分の評価
★★★★☆75点

次巻の記事
塩野七生「ローマ人の物語15-ローマ世界の終焉」を読破!!
前巻の記事
塩野七生「ローマ人の物語13-最後の努力」を読破!!
1巻の記事
塩野七生「ローマ人の物語1-ローマは一日にして成らず」を読破!!

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