タヌキおやじの日々の生活 司馬遼太郎「殉死」を読破!!     

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

司馬遼太郎「殉死」を読破!!

天気が小康状態になったような気がする。

殉死 (文春文庫)殉死 (文春文庫)
(2009/08/04)
司馬 遼太郎

商品詳細を見る


司馬遼太郎の「殉死」を読む。
少し歴史を知っている人ならば、必ず知っている「乃木希典」について書かれた本である。
旅順要塞攻略と晩年の殉死の場面とに分けて、その思想的な内面について考察していく。
司馬は、乃木に対しては、相当、辛辣である。
リアリストである大阪人からすると、辛口にならざるを得ないのではなかろうか。
はっきりは言っていないが、好き嫌いと分けると、司馬は乃木のことを嫌いだったのではなかろうか。
本作中では、もし乃木が自分の伯父であったのなら、なるべく乃木のもとにはいかないようにするだろう旨のことが書かれている。

内容の紹介(カバー裏面より引用)
『乃木希典
―――日露戦争で苦闘したこの第三軍司令官、陸軍大将は、輝ける英雄として称えられた。
戦後は伯爵となり、学習院院長、軍事参議官、宮内省御用掛など、数多くの栄誉を一身にうけた彼が、明治帝の崩御に殉じて、妻とともに自ら命を断ったのはなぜか?
”軍神”の内面に迫り、人間像を浮き彫りにした問題作。』

乃木の思想的背景には、陽明学があるらしい。
その骨子は、
心即理(しんそくり)
『心こそ理であるとする。
人間は、生まれたときから心と理(体)は一体であり、心があとから付け加わったものではない。
その心が私欲により曇っていなければ、心の本来のあり方が理と合致するので、心の外の物事や心の外の理はない。
よって、心は即ち理である。』
致良知(ちりょうち)
『心即理であれば、心の本来のあり方が理と合致する。
実践に当たって私欲により曇っていない心の本体である良知を推し進めればよい。』
知行合一(ちこうごういつ)
『知って行わないのは、未だ知らないことと同じであることを主張し、実践重視の教えを主張した。』
万物一体の仁と良知の結合
『人も含めて万物は根元が同じであると考え、自他一体とみなす思想である。』
事上磨錬
『読書や静坐のような静的な環境で修養を積んでも一旦事があった場合役には立たない。
日常の生活・仕事の中で良知を磨く努力をしなければならない、と説いた。』
であるらしい。
吾輩なりに要約すると、性善主義、実践主義というところであろうか。

日本において陽明学を信奉した人として、中江藤樹、山鹿素行、山田方谷、吉田松陰などが挙げられるらしい。
吉田松陰の家系は、山鹿流兵法を享受する役目の家柄だったので、山鹿素行の影響が当然あったということだ。
また、山鹿素行は、浅野赤穂藩にお預けとなっており、赤穂藩士ら忠臣蔵47士に影響をあたえたということだ。
なにも、赤穂城の縄張りばかりに影響を与えたわけではなかったようだ。
また、大塩平八郎、河井継之助、西郷隆盛なども陽明学を信奉しており、非業に倒れた人が多いとのこと。
大石にしろ、大塩にしろ、河井にしろ、西郷にしろ、反逆者が多いことが特徴である。
しかるに、これらの人々は、その行動の行く末には、それぞれ目的があったわけである。
大塩だと、世直し、貧民救済、河井だと、長岡藩を富国強兵にして独立独歩する、西郷だと、回天か。。。
一方、乃木希典を見ると、目的はなくて、単に武士、軍人としてのスタイルを求道しているにすぎないように感じる。
陽明学における実践主義的なところは、感じられない。
本書を読む限り、一見、重々しいようで、実をいうとどうも軽率で人騒がせなだけではないのかとも思う。
ともあれ、本書、乃木希典を斜め前から書いた本といってよいと思う。

自分の評価
★★★☆☆50点

ポチっとお願いしますm(_ _)m
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
スポンサーサイト

コメント

凄い勢いで読破されてますね。僕も見習わないと

乃木は思想家みたいなところがあって、軍人には向いていなかった気もしますね
司馬は嫌いでしょうが、それをこらえて全体像を書こうと努力しているように思います
乃木無能論は日露戦争中からあって、司馬発ではないようです
  • 2013-06-16 21:23
  • URL
  • 読みきり以蔵 #-
  • Edit

Re: タイトルなし

> 凄い勢いで読破されてますね。僕も見習わないと
どうもです(汗)

> 乃木無能論は日露戦争中からあって、司馬発ではないようです
長岡外史が更迭しようとしているくらいなので、当時の参謀本部内では、そのように考えている人が多かったのかもしれませんね。
でも、以蔵さまの過去の乃木論を思い起こすに、有能無能と判断できるほど、簡単な問題ではなさそうです。
思想家というと、どうなのかなあという感じもします。
きっと、明治天皇は、乃木の朴訥さと、迂闊さを愛したのではなかろうかと思います。
  • 2013-06-16 23:28
  • URL
  • tatsunootoshigo #-
  • Edit

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

プロフィール

tatsunootoshigo

Author:tatsunootoshigo
関東育ちの三十路親父です。
今は、関東に住んでいます。
現在、日本百名城攻略中!!
座右の銘は、
「はやきこと風の如く、
 静かなること林の如し、
 攻めること火の如く、
 動かざること山の如し」。
よろしくです。
コメント、トラックバック、相互リンク、大歓迎です。

サイト内検索

日本百名城のインデックス

百名城インデックスへ

百名城以外のインデックス

百名城以外インデックス

博物館などのインデックス

博物館などのインデックス

タヌキおやじの足跡

タヌキおやじの足跡

※本ブログにおける訪問した場所の記事とグーグルマップを関連付けたホームページです。

カレンダー

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

月別アーカイブ

ランキング

ブログランキング・にほんブログ村へ にほんブログ村 本ブログへ にほんブログ村 その他趣味ブログへ blogram投票ボタン

広告・宣伝

whiteheights-banner3.jpg

QRコード

QR

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。