タヌキおやじの日々の生活 大野芳「8月17日、ソ連軍上陸す―最果ての要衝・占守島攻防記」を読破!!     

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大野芳「8月17日、ソ連軍上陸す―最果ての要衝・占守島攻防記」を読破!!

8月17日、ソ連軍上陸す―最果ての要衝・占守島攻防記 (新潮文庫)8月17日、ソ連軍上陸す―最果ての要衝・占守島攻防記 (新潮文庫)
(2010/07/28)
大野 芳

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内容の紹介(カバー裏面より引用)
『昭和20年8月14日・ポツダム宣言受諾、翌15日正午・終戦の詔勅―――。
だが、戦争は終わってはいなかった。
17日深夜、最北の日本領であった千島列島の占守島へ、対岸のカムチャッカ半島から、突如としてソ連軍の大部隊が来襲。
日本軍の三日間にわたる死闘が始まった。
ソ連の北海道占領は、いかにして阻まれたのか。
知られざる戦争の全貌を浮き彫りにした畢生の歴史ノンフィクション。』

目次
プロローグ
第一章 油槽船の怪
第二章 「玉砕の島」を経て
第三章 北方の最前線
第四章 第九十一師団
第五章 諸刃の日ソ中立条約
第六章 決戦占守島
第七章 軍使は二人いたのか
第八章 一犬虚に吠え、白熊貪食す
エピローグ
あとがき

8月15日が終戦の日で、それを境に戦争が終わったと現在のほとんどの日本人は思っているが、実際には、終戦直前直後に始まった戦いがあった。
ソ連との戦いである。
なぜ、終戦後も戦争が続いたかというと、スターリンが、戦勝より得られる領土を増やそうと躍起になっていたからである。
というわけで、満州でもソ連軍が殺到したが、千島列島にもソ連軍が火事場泥棒的に進攻してきたわけである。
カムチャッカ半島に接する千島列島の北端の島は、占守島といい、アメリカのアラスカからも攻撃でき、ソ連のカムチャッカ半島からも攻撃できる要衝の地であった。
そのため、日本軍は、第91師団を配備し、要塞化を進め、占守島の防備を固くしていた。
スターリンの腹は、勝利の際に、領土などの果実を取れるだけ取っておこうだったので、当然、その対象は、北海道も含まれていたわけである。
そのことは、ソ連側の文書でも明らかだ。
スターリンは、千島列島を簡単に獲れると考えていたようだ。
しかし、千島列島に配されていた日本軍は、終戦後にもかかわらず、士気を落とすことなく、敢闘した。
簡単に占守島が獲られていたら、ソ連軍が、北海道の進攻して、日本でも戦後、南北分断された可能性があった。
それを防いだのは、ひとえに、占守島にいた日本軍の将兵の功績といってよいと思う。
ウィキを見ると、日本軍の戦術的勝利となっているが、南北分断を防いだということで、戦略的勝利といっても良いと思う。
現在の日本人が、ドイツや朝鮮のように南北に分かれることなく、平和を享受できたのも、彼らのおかげであったと言える。
と、本書の内容だが、戦闘の詳細を緻密に書いている。
生き残った人々の証言を集め、それらの矛盾の有無を検証し、不明なところは不明と書く姿勢は、非常に好感が持てる。
占守島の戦いにおけるキーマンの一人は、戦車連隊長で戦死された池田大佐であろう。
司馬遼太郎の教官でもあったそうである。
大学生を学徒動員するのは、国家の知恵を無駄にしてしまうことで残念なことであるとする人格者であったようだ。
司馬遼太郎も、「風塵抄」という書き物で、「いまでも、私は、朝、ひげを剃りながら、自分が池田大佐ならどうするだろうと思い、その困惑の大きさを想像したりする。」と書いているそうな。
池田大佐の奥様は、戦後、池田大佐のもとで戦って戦死された方の遺族から、なぜ、戦ったのだというようなことを言われたとあった。
遺族の心情としては、理解できるが、池田大佐の立場になってみると、どうすべきか人は悩み苦悩するであろう。
吾輩などは、本当に、その場にいて何ができるかわからない。
何もできないかもしれない。
あまり、注目されることのない最後の日本軍の敢闘であるが、今、南北分断されずにある日本の平和がどのように形成されたのかを知るために、もっと日本人は、この戦いについて知ろうとすべきであると思う。

自分の評価
★★★★☆80点

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現在、日本百名城攻略中!!
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