タヌキおやじの日々の生活 本村凌二『古代ローマとの対話―「歴史感」のすすめ』を読破!!     

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本村凌二『古代ローマとの対話―「歴史感」のすすめ』を読破!!

古代ローマとの対話――「歴史感」のすすめ (岩波現代文庫)古代ローマとの対話――「歴史感」のすすめ (岩波現代文庫)
(2012/06/16)
本村 凌二

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だいぶ前に読んだ「古代ポンペイの日常生活」が面白かったので、読んでみた。
ざっと、古代ローマの歴史を現代社会の事件と比較しながら、かんたんに説明している感じである。
塩野七生の「ローマ人の物語」を全巻読破していたので、知っていることばかりであったが、本村氏とナナミンでは、細かいところで見解が異なるみたいである。
例えば、帝政時代の皇帝でも、ナナミンがティベリウスとクラウディウスを評価していたのに対し、本村氏はあまり肯定的には書いていない。
吾輩の印象では、ナナミンは、長い目で見た場合、ローマ帝国に肯定的な影響を与えた皇帝を評価し、本村氏は、当時の民衆に評判の悪かった皇帝を否定的に評価しているように感じた。
本村氏は、「古代ポンペイの日常生活」を書いたように、古代ローマの民衆の生活に関心があるようなので、当時の民衆の評価を重視するのかもしれない。

内容の紹介(カバー裏面より引用)
『現代も歴史の一齣にすぎないという感覚は過去を振り返る眼差しをとぎすませる。
二千年の時を隔ててローマ人と現代人が交錯し、歴史を実感する。
これが「歴史感」の意味である。
著者はローマ帝国を中心に古代地中海世界の様々のエピソードを時代順に紹介し、ローマ人の教訓や思想を現代人の視点で学び、古代ローマと対話することを提唱する。』

目次
序章 ぶどう色の地中海に浮かぶ島
第1章 古代地中海世界の文明史
第2章 共和制ローマからローマ帝国へ
第3章 ローマ帝国の成立
第4章 ローマ帝国の全盛期
第5章 地中海世界の危機と古代末期
あとがき

あと、面白いのは、ビザンチン帝国に対する評価である。
ナナミンは、古代ローマ帝国とビザンチン帝国では、中身が全く違うとして、あまり評価していなかった。
それに対して、本村氏は、ビザンチン帝国は、中世に残存したローマ帝国であるとし、また、ヨーロッパのイスラム勢力に対する防波堤としての役割を果たしたとしている。
吾輩は、ビザンチン帝国の悪政が中東のイスラム化を促進させたと思っていたので、そのような見方もあるのかと目からうろこが落ちた思いがした。
確かに、ビザンチン帝国は、1453年まで存続したので、ヨーロッパに対するイスラム化を防止したとは言えると思う。
しかし、アナトリア半島や中東において、イスラム化が一気に進んだのは、ビザンチン帝国の失政のためだったのではなかろうか。
総合的に考えて、ビザンチン帝国の存在が、ヨーロッパのキリスト教勢力にプラスにはたらいたかマイナスにはたらいたかは、難しいところである。
ただ、1453年にビザンチン帝国が滅びた時に亡命した人々がルネサンスに多大な影響を与えたのは確かだと思う。
ビザンチン帝国や都市ローマに残った古代ローマの知識がルネサンスを興したという事実は、歴史の流れというものがどのように変わるかわからないという想いを強くさせられる。
ともあれ、本書であるが、あまり古代ローマに詳しくない人向けであると思う。
入門書として最適なのではなかろうかと思う。

自分の評価
★★★☆☆50点

参考
本村凌二「古代ポンペイの日常生活」を読破!!
塩野七生「ローマ人の物語1-ローマは一日にして成らず」を読破!!

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コメント

お久しぶりです

ビザンチン帝国に関しては、この作者もナナミンも両方正しいと思います
ビザンチンは民族的にはギリシア人の帝国だから、中東を失うのもやむなしでしょう。皇帝専制とギリシア正教の帝国ですからねえ
  • 2013-08-19 13:07
  • URL
  • 読み斬り以蔵 #-
  • Edit

Re: タイトルなし

どうも、以蔵さん
こちらこそ、お久しぶりです

> ビザンチン帝国に関しては、この作者もナナミンも両方正しいと思います
確かにそうですね。
実際、ビザンチン帝国が滅亡してからオスマントルコがウィーンまで迫ったという事実もありますしね。
> ビザンチンは民族的にはギリシア人の帝国だから、中東を失うのもやむなしでしょう。皇帝専制とギリシア正教の帝国ですからねえ
確かに、結局はギリシア人オンリーの国になってしまったのですが、当初はそうではなかったと思うのですよ。
いかんせん、自分は、ビザンチン帝国の歴史を網羅した本は読んでないので詳細は分からないのですが、アナトリア地方出身のビザンチン皇帝もいたみたいです。
  • 2013-08-19 19:24
  • URL
  • tatsunootoshigo #-
  • Edit

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