タヌキおやじの日々の生活 塩野七生「ローマ亡き後の地中海世界」下巻を読破!!     

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塩野七生「ローマ亡き後の地中海世界」下巻を読破!!

ローマ亡き後の地中海世界 下ローマ亡き後の地中海世界 下
(2009/01)
塩野 七生

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塩野七生の最新作「ローマ亡き後の地中海世界」の下巻を読み終えた。
今までの塩野作品とかぶるところも多々ある。
それらが、地中海世界の事件に焦点を当てて書かれたのに対し、本書は、地中海世界の全体的な流れについて書かれている。

ルネサンスから近世までの地中海世界が舞台となる。
まず、1453年にビザンチン帝国の首都コンスタンチノープルがオスマン・トルコによって陥落させられ、ビザンチン帝国が滅びるところから始まる。
オスマン・トルコの勢力拡大と西欧世界の抵抗、それから反撃の様子が書かれている。

上巻では、サラセン人による海賊行が書かれていたが、下巻では、オスマントルコの先鋒としてのイスラム教徒の海賊行がなされる様子が書かれている。
7世紀からイスラム教が勃興して、サラセン人による海賊行為が多くなっていき、10~14世紀と減少していったが、15世紀から、今度は、オスマン・トルコの勃興に伴って、オスマン・トルコ主導の海賊行為が多くなっていく。
国家が海軍を運営するには、それ相応の伝統と技術と経済力が必要だということである。
陸軍の伝統があっても、海軍の伝統と技術がなかったオスマン・トルコは、海賊の頭領をトルコ海軍の司令官に任命した。
トルコ海軍の司令官は、海賊の頭領がなったというのは、興味深かった。

本巻における主人公格の国家は、オスマン・トルコとスペインとヴェネツィア共和国であろう。
そして、脇役として、ロードス騎士団、後の名を、マルタ騎士団やアンドレア・ドーリアが率いる海の傭兵が出てくる。
ナナミンは、ヴェネツィア共和国に非常に好意的なのに対して、スペインに対しては、非常に手厳しい。
オスマン・トルコに対しては、まあ、中立的かなと思う。
しかし、ナナミンが好きなヴェネツィア共和国のオスマン・トルコとスペインに挟まれた苦悩がよく分かるような巻である。
それでも、劣勢の中、諜報力と怜悧な判断力と海軍力を武器に15,16世紀のパワーゲームを乗り切っていく。
本巻では、新たに聖ステファノ騎士団というのが出てくる。
イスラム船に対して、聖戦(海賊行為???)を戦う騎士団ということだ。
前巻の救出騎士団といい、マルタ騎士団といい、いろんな騎士団があったのだなあと考えさせられた。

日本においては、海賊被害の歴史というのは、あまり聞かれない。
むしろ、昔の日本人が、中国に海賊行為をはたらいた倭寇などが有名だろう。
まあ、地中海のような内海を隔てて、キリスト教勢力とイスラム教勢力が対峙すると、そういった緊張状態が生じるということだろうなあ。
まあ、本書を読む限り、日本の歴史など平和なものだと感じる。
地中海世界の歴史の入門書として、最適なのではなかろうかと思う。
ただ、面白いことは面白いが、ローマ人の物語のような高揚感はないと言っていいと思う。

自分の評価
★★★☆☆75点

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塩野七生「ローマ亡き後の地中海世界」上巻を読破!!

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