タヌキおやじの日々の生活 鈴木眞哉「鉄砲隊と騎馬軍団―真説・長篠合戦」を読破!!     

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鈴木眞哉「鉄砲隊と騎馬軍団―真説・長篠合戦」を読破!!

鉄砲隊と騎馬軍団―真説・長篠合戦 (新書y)鉄砲隊と騎馬軍団―真説・長篠合戦 (新書y)
(2003/05)
鈴木 真哉

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織田・徳川連合軍と武田軍が激突して、武田軍が惨敗し、その滅亡のきっかけとなった長篠合戦について検証した本である。
これを読むと、今まで、有名であった火縄銃の三段撃ちや、武田軍の騎馬軍団というのは、後からの創作であったことがわかる。
また、西欧の戦術・戦史との比較もなされており、非常に興味深い。

内容の紹介(カバーより引用)
『戦術研究の視点から長篠合戦の「史実」を検証!
長篠合戦は、織田・徳川連合軍が鉄砲三千挺を千挺ずつ<三段撃ち>し、戦国最強の武田騎馬軍団を壊滅させた画期的な戦いだったと評価されてきた。
その後の天下取りの行方にも大きな影響を与え、日本史上、新戦法=<徒歩火兵戦術>が、旧戦法=<騎兵白兵戦術>を破った信長の「戦術革命」の勝利とされた。
しかし、この定説には根拠がなく、後世の旧陸軍の戦史研究や、作家・歴史研究家たちが捏造したものだった。
本書では、合戦の勝敗を決した「三大戦術(騎馬・鉄砲・柵)」の実像を、諸外国との比較を含めて批判し、歴史の流れを誤解させてきた元凶を洗い出す!』

目次
はじめに
第一章 定説・長篠合戦論への疑問
第二章 信長の新戦法と<長篠=戦術革命>論
第三章 検証・「騎馬」戦術―武田騎馬隊の実像
第四章 検証・「鉄砲」戦術と徒歩兵―信長鉄砲隊の実像
第五章 検証・「柵(野戦築城)」戦術―武田軍「大敗」の実像
第六章 誤解された長篠合戦―その「決算」と「遺産」
あとがき
参考文献

武田軍というと騎馬軍団というイメージが強いが、当時の日本馬は、非常に小さく、西欧のポニーと同じくらいの大きさであった。
それが故に、戦国時代の軍事における騎馬の用途というのは、非常に限定されており、輸送や移動や追撃などに限られていたようだ。
甲冑をつけた武者を載せて走った場合は、非常に低速であり、突撃などということはできず、騎馬武者は、戦場では、馬から降りて、後ろに馬備えといって馬をとめておいて、徒歩兵となって戦ったようだ。
日本の騎馬武者が戦場で馬を降りて戦ったということは、キリスト教の宣教師の手記にもあるようだ。
吾輩は、日本では、なぜ、両翼に騎馬部隊を配置した両翼包囲などが行われなかったのか疑問に考えていたのだが、そんなことは、おおよそ不可能であったということらしい。
源平時代においては、騎馬弓兵が主力であったが、時代が変遷するにつれて、徒歩兵が主力となっていった。
太平洋戦争に至るまで、戦車などがあまり発達せず、歩兵が主力とされたのは、このことに起因するのかもしれない。
三段撃ちについては、前もった訓練が必要であって、寄せ集めの火縄銃隊では、不可能であるということであった。
このことは、本書を読む前から吾輩も聞いていて、読んでなるほどと思った。
しかし、西欧では、段階的に分けて銃を撃ったということもあるらしい。
今までの長篠合戦像というと、柵を設けて、柵の内側から火縄銃を三段撃ちして、武田騎馬軍団を破ったというものであったが、柵にしても、単なる柵というものではなく、空堀と土塁と柵を組み合わせた野戦築城であったらしい。
このことは、今でも設楽ヶ原に遺構が残っていることから確実視されているらしい。
鉄砲の大量使用についても、上方では、根来・雑賀衆などが織田軍以上に大量使用していることから、何も新しいことではないと著者は断じている。
まあ、武田氏たちより、早くに彼らと接触した信長が彼らから鉄砲の威力を知り、取り入れたということはあるだろうと思う。
また、野戦築城というものについても、それ以前に行われており、長篠合戦は、鉄砲と野戦築城を組み合わせただけのものであり、戦術革命というほどのものではなかったとする。
吾輩が思うに、おそらく、実際には、鉄砲隊だけでなくて、槍隊、弓隊を鉄砲隊に組み合わせて使用したであろうし、鉄砲を使用した合戦において、大戦果という結果となったのが、長篠合戦であったのであろうと思う。
長篠合戦が新しいものではないとしても、結果として、鉄砲の台頭の象徴として、長篠合戦は特筆されるべきものであったと思う。
あと、著者は、野戦築城と鉄砲を組み合わせただけとするが、それを実現して勝利を手に入れるのだけでも、相当な知恵と工夫と労力が必要とされると思うのだが。。。
しかし、著者は、非常に緻密な検証を行っており、長篠合戦の実像に迫るうえで、良書であると思う。

自分の評価
★★★☆☆60点

関連記事
鈴木眞哉『「負け組」の戦国史』
鈴木眞哉「戦国軍事史への挑戦―疑問だらけの戦国合戦像」
※これも良書であった。

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