タヌキおやじの日々の生活 リチャード・クラーク、ロバート・ネイク他「核を超える脅威―世界サイバー戦争―見えない軍拡が始まった」を読破!!     

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リチャード・クラーク、ロバート・ネイク他「核を超える脅威―世界サイバー戦争―見えない軍拡が始まった」を読破!!

核を超える脅威 世界サイバー戦争  見えない軍拡が始まった核を超える脅威 世界サイバー戦争  見えない軍拡が始まった
(2011/03/17)
リチャード・クラーク、ロバート・ネイク 他

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題名通り、サイバー戦争について書かれた本である。
リチャード・クラーク氏は、アメリカ政府で安全保障についての仕事をし、現在は、ハーバード大学で教鞭をとっており、ロバート・ネイク氏は、サイバー・セキュリティについての数多くの著述をし、今は、インターネットのガバナンス・セキュリティの研究をしておられるそうだ。
まあ、アメリカの権威あるサイバー関連の大家が書いた本と言ってよかろうかと思う。
中身もかなりボリュームのある内容になっている。

目次
はじめに
第1章 サイバー戦争はすでに始まっている
―――北朝鮮の大規模サイバー戦闘部隊
第2章 サイバー戦闘部隊の誕生
―――中国のサイバー戦略とハッカー集団
第3章 サイバー空間から現実世界を破壊する
―――天然ガス・パイプライン大爆発の裏側
第4章 大規模に盗み出される国家機密
―――なぜサイバー攻撃を防御できないのか?
第5章 サイバー防衛戦略の構築
―――セキュリティの3本柱とは何か
第6章 中国とのサイバー戦争をシミュレートする
―――核戦争よりも厄介な10のポイント
第7章 サイバー軍縮は可能か
―――無差別攻撃を防ぐための方策
第8章 もっと安全な世界へ
―――サイバー戦争を避けるための6つの取組み
訳者あとがき

まず、今までに起こったサイバー戦争の走りについて書かれる。
1989年、エストニアでは、ソ連軍兵士像の撤去問題を巡って、ロシアからサイバー攻撃を受けた。
DDos攻撃というやつである。
2007年、シリアでは、核開発施設とみられる施設が、イスラエル空軍によって空爆を受けた。
しかし、シリア軍のレーダーには、敵機が映らなかった。
著者が推測するには、サイバー攻撃によって、シリア軍のレーダー網が無力化されていたと。。。
2008年、グルジアでは、オセアチア紛争をきっかけにロシアからサイバー攻撃を受けた。
銀行などのインフラは、その攻撃によって機能を停止した。
それから、北朝鮮によるものと思われるサイバー攻撃についても書かれる。

すごく印象に残ったのが、論理爆弾というサイバー兵器である。
論理爆弾とは、マルウェアの一種で、特定の時間をトリガとしてコンピュータの破壊活動を実行するプログラムの総称だそうな。
論理爆弾は、特定の時間が訪れるまではコンピュータ内に潜伏している。
コンピュータウィルスのように感染する能力は持たないが、コンピュータを動作不能にし、論理爆弾のプログラムそのものが動作しなくなるほど徹底した破壊活動を行うという特徴があるそうな。
この論理爆弾というやつが、アメリカでは、電力インフラのコンピュータ網にいくつも見つかっているそうだ。
アメリカは、サイバー攻撃能力に関しては、世界一のものを有している。
が、社会インフラなどがインターネットに依存する度合いも非常に高いので、相対的に他国のサイバー攻撃に対して脆弱である。
だから、サイバー防衛に対して、非常に危機感を有しているようだ。
たぶん、アメリカでさえそうなのだから、日本は、サイバー攻撃に対して、さらに脆弱であることは簡単に想像できる。
しかし、本書には、日本の記述は極めて少ない。
原因は、日本の世界における相対的な地位が低下していることと、日本がサイバー攻撃能力をあまり有していないことと、サイバー防衛能力も低いことのすべてであろうと思われる。
記載が多かったのは、アメリカはともかくとして、中国、ロシア、北朝鮮、フランス、イギリス、インド、韓国などである。
これらの国は、サイバー攻撃能力を高めることに熱心であると。。。
そして、電力網をスマートグリッドにするという計画がオバマ政権にはあるが、それをすると、サイバー攻撃に対しては、さらに脆弱になるらしい。
まあ、当然と言えば当然だが。。。。
中国は、国内のインターネット網を監視しており、その監視網が、サイバー攻撃に対しても役に立つそうだ。
冷戦時代において、共産主義諸国は、秘密警察が活躍しているので、スパイ活動が困難であったが、サイバー活動に関しても同じことが言えるみたいだ。
著者は、核戦争と違って、はっきりした実態が分かりにくいサイバー戦争の拡大しやすさについて警鐘を鳴らす。
そして、そのサイバー軍拡をとめるための具体策と、アメリカが取るべき、サイバー防衛の具体策について述べている。
サイバー攻撃やサイバー防衛だけでなく、多国間の条約による安全保障にまで踏み込んだ本である。
訳も非常に読みやすく、サイバー戦争に興味がある人は、ぜひ読んでほしい一冊である。

自分の評価
★★★★☆80点

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※日本のサイバー防衛についても書いた本。

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