タヌキおやじの日々の生活 村上泰賢「小栗忠順従者の記録―幕末遣米使節」を読破!!     

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村上泰賢「小栗忠順従者の記録―幕末遣米使節」を読破!!

小栗忠順従者の記録―幕末遣米使節小栗忠順従者の記録―幕末遣米使節
(2001/11)
村上 泰賢

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小栗上野介といえば、末期の江戸幕府を支えた人物として有名人である。
その従者である佐藤藤七なる人物の日記について取り上げたのが本書である。
1854年の幕末遣米使節は、江戸幕府が日米修好通商条約の批准書交換のために派遣した使節団である。
この使節では、勝海舟が船長である咸臨丸が渡米したので有名であるが、使節自体は、米国軍艦のポーハタン号に乗船していて、ポーハタン号と咸臨丸で渡米したらしい。
咸臨丸が、サンフランシスコに到着してから日本に帰国したのに対して、ポーハタン号は、米国西海岸からパナマに行って、運河を通過したのち、ニューヨークに到着し、首都ワシントンで批准書を交換した。
その後、喜望峰をまわって、世界一周したのちに日本に帰ってきている。
その使節一行に小栗上野介と従者の佐藤藤七が含まれていた。
小栗上野介の任務の一つは、貨幣価値を把握することであったようだ。
また、首都ワシントンに行くのに陸路を取らなかったのは、当時、インディアンが活発に活動しており、北アメリカ大陸の内陸部は、治安が悪かったということがあるらしい。

目次
第一部 渡海日記
 「渡海日記」解題
 遣米使節小栗豊後守の従者佐藤藤七
 地球一周をした名主
 藤七の「渡海日記」と渡米メモ「諸用留」
 藤七の「渡海日記」
 写本「渡海日記」
第二部 亜墨利加国使渡諸用留
 渡米準備の記録
 現代語訳「渡米準備の記録」
 『米利堅志』
 旅中のメモ
 ポウハタン号上の「英学」の記録
 「諸用留」解題
 佐藤藤七
第三部 小栗忠順のアメリカ
 外国を手本とすべし
 パナマで株式会社を理解
 通貨の分析実験を主張
 造船所からの近代化
≪付録≫遣米使節一行の氏名
参考文献
あとがき

藤七の日記は、絵がつけられていて非常にわかり易い内容となっている。
が、本人の感想とか意見みたいなものは一切なくて、ひたすら事実を並べた内容になっている。
本書の著者は、絵については、藤七ではなく、随行した絵師に書かせたのではないかと推測している。
まあ、本書は、藤七の渡海日記と、渡海準備と、小栗の功績の記載からなるのだが、当時の幕府がまったくの無能というわけではなくて、かなり考えた上で物事を進めていたことが分かる。
例えば、ペリーが来航して、機関車を贈呈して、それを走らせてみたとき、ほとんどの日本人は、当然の如く驚いたが、小栗上野介のアメリカ人への質問は、鉄道を敷くにあたって、どのように資金を調達しているかとか、そういったバックグランドに関するものであった。
ペリー来航とか、いろんな文明の機器とか、知っている人は知っていたわけである。
幕閣の全ての人が「泰平の眠りを覚ます上喜撰 たつた四杯で夜も眠れず」だったわけではなかったようだ。
小栗の功績には、兵庫商社を作ったり、船会社を作ったり、造船所を作ったりということがあるみたいだが、これらのことは、明治政府に受け継がれたので、無駄には終わらなかった。
小栗は、官軍兵士によって殺されてしまったが、その意思は生き続けたといってもよかろうと思う。
使節一行は、首都ワシントンについて、大任を果たした後に、アメリカ大統領から各州をまわることをすすめられたらしい。
が、使節一行としては、早く帰りたいので断ったとのこと。
気持ちとしては分からないではない。
また、彼らとしては、行きと同じくパナマ経由で帰りたかったが、諸事情とアメリカ側の勧めで喜望峰経由となったらしい。
この裏側には、アメリカが日本人に世界を知ってもらって、開国を進めてもらいたかったという事情があったからだと著者は言っている。まあ、さもあらんと思う。
また、佐藤藤七についても、いろいろと書かれているが、この人は、農民の出身であった。
小栗上野介の父親が、取り立てたものであるらしい。
国家の使節に農民出身の人が含まれたというのは、時代をあらわしているのかもしれない。
また、意外に幕府は柔軟であったということかもしれない。
日本初の遣米使節がどのように行われたかを知る上で、貴重な一著かと思う。

自分の評価
★★★☆☆60点

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