タヌキおやじの日々の生活 藤木久志「城と隠物の戦国誌」を読破!!     

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藤木久志「城と隠物の戦国誌」を読破!!

城と隠物の戦国誌 (朝日選書)城と隠物の戦国誌 (朝日選書)
(2009/12/10)
藤木 久志

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中国では城郭というと、城の部分は、領主の要塞を意味し、郭の部分は、領民が居住した城壁内を意味するそうな。
中世のヨーロッパの城郭でも、領主が籠った区域と、領民が避難する区域があった。
中国の城郭では、領民は主に農民であり、畑に出かけていく毎日であったようだ。
それに対し、ヨーロッパでは、緊急時に農民が城郭に避難していたと。。。
日本では、一般には、戦争は武士の間だけのものであったと認識されているが、実は違うということを本書で著者は述べている。

内容の紹介(カバーより引用)
『「村に戦争が来る」「村が戦場になる」
そんな噂を聞いたとき、ただ呆然としていれば、ヒトもモノも敵方の雑兵たちに「乱取り」されてしまう。
この乱世を生き抜くための危機管理の焦点に城と隠物があった。
多くの落城の光景の中に女性や子どもの姿がある。
城は村人たちの避難所であった。
だから、城の維持・管理は彼らの責任で行った。
城から遠ければ、山中の「村の城」に籠もって難を逃れた。
それでは財産はどうするか?
持ち運べないものは穴を掘って埋めて残したり、寺社や他所の村や町に預けたり。
「隠物」「預物」の習俗は生き残り策の土台にあった。
発掘された銭甕や地下の穴など考古学の成果に注目した著者は新たな視点から戦国びとの危機管理の実態を描き出す。』

目次
はじめに
Ⅰ 城は民衆の避難場所
 一 中国古代の城郭の原像
   1 城と郭、そして村へ 2 中国兵法にみるサバイバルの作戦
 二 西欧中世の城郭の原像を探る
   1 中世ドイツの城郭 2 「ブルク」のもつ意味
 三 危機管理の習俗の発見
   1 寺社の責任と役割 2 城のもつ神社
 四 戦国の城の維持・管理
   1 二つの基本システム 2 国役の運用と労働条件
 五 戦国の城は村の避難所
   1 相模小田原城の場合 2 城の避難所はどこか 3 九州の「あがり城」
 六 秀吉軍襲来下の城
   1 関東の北条方の城では 2 「九州征伐」前後の城では 3 ふたたび中世ヨーロッパへ
Ⅱ 隠物・預物の世界
 七 穴を掘って埋める
   1 戦時に家財をどうしたか 2 銭を埋めて隠す 3 穴を掘って身を隠す
 八 隠物・預物の習俗
   1 戦時を生きる知恵 2 預物が結ぶネットワーク 3 町場の預物・隠物
   4 預物の作法 5 預物改めの習俗 6 後世まで続く預物の習俗
おわりに
あとがき

一般的に、後北条氏の小田原城は、惣構えの城であり、城下町を堀と土塁で囲んでいたとされるが、他の城でも、戦時に領民が城内に避難するのは一般的であったようだ。
キリスト教の宣教師によると、避難民たちが持ち込んだ荷物類は、きわめて燃えやすく、火災になりやすかったらしい。
ヨーロッパでは、ノーブレスオブリージェという言葉をよく聞くように、領主が領民を守るのは義務であったようだが、御恩と奉公の関係のように、領民は、領主に奉仕する代わりに領主は、領民を守るという意識があったそうな。
これは、戦国時代の日本でも同じで、領民はときには、城の修繕を負担したとのこと。
また、避難場所として、城内の他に、寺社があったという。
これは、アジールとか呼ばれていて、有名なことかと思う。
しかし、徳島の寺社などは、長宗我部元親の侵攻によって軒並み焼かれているし、必ずしも避難場所として有効なわけではなかったようだが、寺社でも、戦国時代は、堀や土塁で防御されている場合が多かったようだ。
戦争になると、戦場の村の住民などは、家財道具をすべて持っていくわけにはいかないので、財産を隠す場合があるわけである。
この財産の隠し方にもいろいろと工夫がされたらしい。
また、隠された財産を見つける雑兵たちも、いろいろな知恵があったと。。。
これも、必死のやり取りであろうと思われる。
そして、隠された財産が、何らかの事情で現代になって発掘された事例を挙げている。
読んでいると、結構な財産が地下に残されているものである。
また、避難場所としての地下部屋を挙げている。
これも、各地に残されているらしい。
まあ、戦場で生命・財産を奪われないようにする一般民衆の苦労が分かる一著かと思う。

自分の評価
★★★☆☆65点

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