タヌキおやじの日々の生活 一ノ瀬俊也「日本軍と日本兵―米軍報告書は語る」を読破!!     

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一ノ瀬俊也「日本軍と日本兵―米軍報告書は語る」を読破!!

日本軍と日本兵 米軍報告書は語る (講談社現代新書)日本軍と日本兵 米軍報告書は語る (講談社現代新書)
(2014/01/17)
一ノ瀬 俊也

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米軍からの視点で日本軍について再評価しようという試みの本である。
米陸軍軍事情報部は、大戦中、下級将校や下士官向けにIntelligence Bulletin(情報公報、以下IB)という戦訓広報誌を配布していた。
IBは、A5版の月刊誌で、可能な限り最新の情報源から得た情報に基づき、主に敵の戦術や兵器を扱っていた。
これを読むと、現代の我々より、日本軍を知っていたであろう当の敵である米軍がどのように日本軍を認識していたかを知ることができる。
結論としては、それ以上でもそれ以下でないということだ。
ことさら、賛美できるものでもないし、ことさら、卑下するものでもないということだ。
最近は、戦中戦前の日本を賛美する声が大きいが、そういう人は、読んでみた方がよいかもしれない。
米軍は、日本軍や日本兵を見ながら、その長所・短所を感じ、まあ、少なからずの脅威を感じていたと。。。
そして、日本軍や日本兵が銃剣突撃や白兵主義にこだわったというように全くの無能であったかというと、そうでもないということを書いている。
また、その実情がかなり現代の我々にも受け継がれていることも、なんとなく分かる。

内容の紹介(カバーより引用)
『敵という<鏡>に映しだされた赤裸々な真実
「規律は良好」「準備された防御態勢下では死ぬまで戦う」
「射撃下手」「予想外の事態が起きるとパニックに」』

目次
はじめに―――我々の日本軍イメージ
第一章 「日本兵」とは何だろうか
 1 日本兵の身体
 2 戦士としての日本兵
 3 銃剣術
 4 日本兵の食
第二章 日本兵の精神
 1 日本兵の戦争観
 2 日本兵と投降
 3 日本兵の生命観
第三章 戦争前半の日本軍に対する評価―ガダルカナル・ニューギニア・アッツ
 1 開戦時・ガダルカナル島戦
 2 ニューギニア戦
 3 日本軍の防御戦法
 4 アッツ島戦
第四章 戦争後半の日本軍に対する評価―レイテから本土決戦まで
 1 対米戦法の転換
 2 フィリピン戦
 3 硫黄島・沖縄戦
おわりに―日本軍とは何だったのか
参考文献一覧
あとがき

意外であったのは、日本兵は、射撃が下手という記述である。
職人芸を重んじる日本なので、射撃がうまそうだが、実は違ったと。。。
我輩の推測だが、アメリカでは、狩猟文化があって、銃が社会に出回っているため、アメリカ人の方が、小さい頃から銃に慣れていて、そのため、アメリカ人の方が射撃がうまかったのかもしれない。
日本兵の自分で考える力については、きわめて否定的な評価をしている。
また、予想外のことが起こるとパニックになり、それまで勇敢であったのが、とたんに臆病になると書いている。
おそらく、吾輩もそうであろうが、日本人一般にイレギュラーなことに弱いというのは言えると思う。
これは、詰め込み教育のためと、元来、日本人は、農耕民族で狩猟民族のような不安定なことを嫌うためではなかろうかと思う。
自分で考える力が弱いというのは、現在でも変わらぬと思う。
それを改善するために、ゆとり教育とかAO入試とかが考え出されたのであろうが、どちらも失敗に終わったことは明らかだ。
「生きて虜囚の辱めを受けず」の一言で有名な日本軍だが、いったん捕虜になると、日本兵は非常に協力的であったとのこと。
捕まれば、ひどい目に合うと思い込んでいた日本兵が、捕虜になるや逆に非常に良い待遇を受けたためだそうな。
そして、その好待遇というのは、日本軍から捕虜を取るのは難しく、捕虜を取れば、非常に価値の高い情報を得ることができたからだそうな。
まあ、アメリカ人の方が、一枚も二枚も上手であるわけだ。

日本軍は、横のつながりが強く、戦友を守るために、死ぬまで戦ったのだという説もある。
が、米軍はそうはみていなかった。
日本兵の大半は、村落出身であった。
日本兵の家族は、日本兵が戦死すれば、村落の共同体によって面倒を見てもらえるが、もし捕虜になったりすれば、家族の面倒を見てもらえないだけでなく、日本兵自身も村落に帰ることができなくなるという事情があったと。。。
さもあらんと思う。

日本軍というと、白兵突撃を延々と続けたとか、銃剣主義をずっと続けたというイメージがあるが、実際にはじめから白兵突撃をやったのは、ガダルカナルなどぐらいで、それ以降は、だんだんと、陣地を作って、対抗するようになっているそうだ。
あまりにも、ガダルカナルの敗北が鮮烈すぎて、太平洋戦争の日本軍=白兵突撃のイメージになってしまったようだ。
また、ガダルカナルの日本軍では、特にだが、日本軍は医療を軽視したと。。。
そのため、大半が戦闘による死ではなく、戦病死であったとのことだ。
衛生やその教育、医療体制の不備によって、ガダルカナルでは、米軍を今一歩のところまで追い詰めながら、日本軍は敗退したと、米軍は言っている。
鉄砲とか大砲とかの正面装備ばかりに重点を置いて、医療や兵站などの正面以外のことを軽視するのは、なにも地上部隊だけではなくて、航空機もそうで、格闘性能とか機関銃とかを重視して、防御性能とかを軽視したし、現代も似たようなことがたくさん起こっているような気がする。

まあ、読んでいくとそんなもんだろうなあという感想を抱く。
右側の人たちが頭を覚ますためによい本かもしれない。
また、これからの日本人がどうあった方がよいかを考える上で、また、己を客観視する上で、読んだ方がよい本かと思う。

自分の評価
★★★★☆85点

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現在、日本百名城攻略中!!
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